ところでロマンチックを知らせる回覧板は、いつごろ回って来るのか

現実主義な私が日々心に浮かぶことを、ゆるゆると書いていく

残暑御見舞い申し上げますーポンコツ日記

がんと診断されてから、はじめての夏だった。

体がつらいのはもちろんだけれども、それより気持ちの持ちようが、自分の心がどうあればいいのかが分からなかった。

途方にくれていた、そんな夏だったんだよ。

 

 

ツイッターの中では、夏を越せなかった何人ものがん患者さんの訃報を見たよ。

元気に過ごす人たちも当然いた。だけど思っていたより、夏の暑さは私達の体には厳しかったみたい。

 

皆で励ましあって乗り越えるしかなかった。そんな夏だった。

心がすり切れそうになるとはどういうことかのかが、分かったような気がする。

 


秋はもう近くまで来ている。だからどうだって言うんだろうね。この夏を経て、どんな気持ちで秋を迎い入れたらいいのかしら?

 

さっぱりわからないんだよ。

本当に分からないんだよ。

それでもこれから私は、どこに着地するのかも分からない日々を過していくのだろうね。

 

今年の夏を越せずに逝ってしまった方々全てに、お悔やみを申し上げます。

8時と20時についてーポンコツ日記

朝の8時と夜の20時に、私は憂鬱な気分になりやすい
なぜならその時間は、私が医療麻薬を飲む時間と決まっているからだ。

朝と夜のこの時間には、ケータイでタイマーをかけてある。そして自動的に名前も知らない『その時に鳴る音楽』が流れてくる(適当に決めたから未だに流れてくる曲の名前を知らないし、知りたいと思わない)

私はこの曲を聴くたびに「あぁ(ため息)」と白けた気分になる。

 

多少なりともテンションが上がりそうな「えー」でも「お~」でもなくなぜか「あぁ」という心持ちになる。この気持ちはなんと表現すればいいのでしようね?ー知らんけど。

 

で、なんの話かというと、1日2回医療麻薬を飲むというだけの話でした。終わり

というのも愛想がないので、もうちょっと…。

 

 

以前にも朝昼晩と薬を飲むのは病気を治すためではなく、今の状態の現状維持をするためなんだなとツイートしたことがある。最初これに気がついた時、けっこう凹んだ。

 

この現状維持が、これからの私の人生のアウトラインってことだよね?
悪くならないように、ただ今より悪くならないように…。

 

かなり切ない。

 

ケータイのタイマーの音楽が聴こえてくるたびに、私は何がなんだかよくわからないけれど、小舟にしがみついて落ちないように必死にもがいている人みたいな気持ちになってしまう。

ポエムと現実ーポンコツ日記

体にがんを飼っている
メインは大腸、サブに肺と肝臓

朝目覚めると、重だるい体のヌシが私と再認識する
がんは主人に無礼な寄生獣のようだし
現実は今や、立ち向かいがいのない悪夢みたいだ

あまりに無情な実状と、そのわりにふわふわと過ぎていく日常

もはや私は、ツイッターの中でしか、生きていない気がする

だって体がスムーズに動かないんだよ!
自分の体にもかかわらず、そろりそろりと機嫌をうかがいながら動くのが、私の毎日なのだ

・今後の予定

7月   5日 9時30分 消化器内科 

         (化学療法)
6月 29日   10時    皮膚科 

 

・買い足す調味料

ポン酢 お酢 

 

・100均で買い物予定のもの

そうじシート
ゴキブリ退治用薬

コミックスタンドーダイソー3個
ハンガー

 

・カラーボックス整理用

突っ張り棒2本(38cm-60cmサイズ)

ブリッジボックス ワイドサイズ2個
フィットケース

洗面所下収納ケースーケースにキャスターをつける予定

冷凍庫内分類用カゴ 


薬収納用ボックスー薬を整理したい
 

・区役所での手続き

限度額適用認定証は、7月まで有効(6月中に手続き)
国民年金保険料は、7月になったら免除の申込みをする

マジでとりとめもないつぶやきーポンコツ日記

あれ、私って存在してたっけ?してると思うんだけれど…。

どうも最近自分が生きているという実感がない。ツイッターには毎日書き込んでいるから、少なくともツイッターの中には存在してるはず。

 

現在私はどこにも所属してない。そんな私の属性は、『がん患者(無職)』とでも言えば、一番わかり易いのかな?それじゃ、あまりに身も蓋もないけどさ。

 

がん患者の私は、つらい時もあるけれどそうじゃない時もある。  

まぁつらい時は、気持ちがとことん落ちてしまうので、本当につらい。ふと「死にたい」なんてつぶやいてしまう瞬間もあったりする。

だからといって、本当に今すぐ死にたいっていうわけでもない。 

「死にたい」とつぶやいてしまった後にちょっと慌てて「積極的にというわけてもないけど」と付け足したりしてみる。

実のところ、生きてる実感がないというのがホンネかな。

 

がん患者の多いツイートの海を泳ぎながら、暗くなったりならなかったりしている。

それなら闘病者がほとんどのツイッターの画面ではなく、インターネットの海をただよってみればいいんじゃない?
そう考えて健康な人たちがほとんどのインターネットの海を泳いでみる。それも楽しいよね。でもしばらくすると私は、違和感を感じる。

 

当たり前に未来を信じている人たちと私の間には、透明な膜があるような気がする。私はその膜ごしに、まるでテレビの画面を見るように、健康な人たちのあれやこれやを見ている。

 

そう、ただ見ているだけ。もうそこには戻れないからね。

 

ここで冒頭にもどるわけだ。
『あれ、私って存在してたんだっけ』
あーヤバい。これでは不健康で、よくないループにはまってしまうよ。

 

こんなときは、TikTokでも見よう✧\(>o<)ノ✧

 

入院当時のメモを振り返ってみたーポンコツ日記

12月17日
大腸がんになって、人工肛門になった。うそだろと言いたいか、本当だ。10年以上頑張って東京で生きてきた。結果がんだそうだ。なんとも言えない。

18日
食事が出るようになって2日目の朝、お味噌汁の、なんというおいしさよ!

「おいしー」 

って叫んだ。白身魚も格別!

   

入院して3日目くらいまで、水も飲ませてもらえず、口をゆすぐのみ。これは本当に辛かった。お腹もぱんぱんにふくらんでいるし。

13日に救急車で運ばれて、腸を機械できれいにしようとしてくれたのだけれどできなかった。なので14日の昼過ぎに開腹手術。人工肛門デビューしたわけだ。

 

16日に、一般病棟に移った。
昨日(15日)に、自分でオシッコに行けるようになった。それまで導尿、動けないまま体に管をつけてオシッコを袋にためていた。
この導尿を恥ずかしがる人が多いらしいけど、私は逆に楽だった。寝てるだけでいいからね。

ちなみに大の方ははまだ、腸に残っているそう。昨日(15日)にかきだしてもらって、明日またかきだす予定。冷静に考えたら、かき出すってグロいよね。

 

娘にやっと会えたけれど、完全グロッキーとなっていた。現在進行形で、泣きべそかいている。仕方ないか。母親が急に倒れて救急車で運ばれ、手術して人工肛門になったんだから。あまりに展開が早すぎる!

 

実家には知らせたくなかったけれど(不仲なので)、手術後に入院を知らせた。妹がハイになって、正月に東京来ると言い出したらしいと娘に聞いた。
娘は妹に(娘からすれば伯母さん)対して、ブーイングというか文句がすごい。
「なんの役にたつっていうの!」
だってさ。それもそうだよね。大体私と妹は、10年近く会ってないくらいの微妙な仲だ。

 

明日退院後支援の話をする予約を取ってある。

微妙な仲の妹より、別れた地方の子金持ちのボンボンで、大学教授の別れた旦那の方が、金と地位がある分役に立ちそうな気がする。連絡を取った方がいいのか?


母が正月にお金を振り込んでくれるそうだ。気が利くタイプの人ではないので、何かトラブルがあるとお金を振り込むという対処方をとる人だったりする。

入院した娘に対して、他に言うことないのか?。弟は連絡なし。

私の爪は、あんまり伸びないーポンコツ日記

深爪してしまった足の爪の伸びが悪い。それは私が抗癌剤での化学療法をしているからだ。

がん患者の私は化学療法のため、抗癌剤のたっぷり入ったボトルを首にぶら下げている。右肩に埋め込んであるcvポートという体に直接点滴ができる装置を使って、ボトルに入っている抗癌剤を体に入れていくというわけだ。

ところで抗癌剤はがん細胞だけではなく、健康な細胞も破壊してしまう。ばかなのかよ、抗癌剤

その抗癌剤の攻撃の影響で、私の皮膚は乾燥してぼろぼろになってしまった。ぼろぼろになった皮膚は、当然のごとく痒くて仕方がない。

対策として、病院で皮膚を保護するクリームを処方してもらい、体中にぬりまくった。そうしたらかなり痒みがよくなったので、ほっとした。

皮膚はなんとかなったけれど、爪はすぐ伸びない。抗癌剤の副作用で、爪も爪の周りの皮膚も弱くなるのだそうだ。だから爪はなかなか伸びなくて、深爪したところがずっと痛い。
病気する前は、こんなではなかった。抗癌剤の攻撃を受けた私の健康でなくなった細胞は、うまく爪を伸ばせない。 抗癌剤治療のための薬が入っているボトルは、2週間おきに3日間首にぶら下げて、体に薬を入れていく治療している。
3日目の朝、目を覚ました私は布団の中で、ふとボトルの存在に気がついて、"なんたろうな?これ "と思った。 まぁ抗癌剤が入っている薬のボトルなんだけれどさ。わかっているのだけれど、それでもなんでこんなもの私の首にあるのかなって、今日はなんとなく思ってしまった。 ま、そんなこと思ってもどうなるわけでもない。朝ということでとりあえず起きて部屋のカーテンを開け、ベランダの窓を開けて外に出ようとして、やめた。 私は毎朝ベランダに出て、朝の光をちょっとだけあびることを習慣にしている。
でも今日はなんとなく、ただなんとなく陽の光が眩しすぎた。

もうそろそろ初夏といってもいいくらいの強い光に、一瞬心が負けたんだと思う。 ボトルを下げている私には、初夏の太陽はあまりに強かった。ボトルをぶら下げている私は、弱々しいステレオタイプのがん患者そのものだ。 なんでそう感じたのかはわからない。
爪すらなかなか伸ばせない自分は、明るいベランダに居場所がないような気がした。それこそ気のせいなんだけれど。 でも、朝からなんだかいたたまれないような気持ちがしたのは確かだった。仕事してないから、ヒマだし。 まぁ仕事どころか、今は日常生活をなんとかこなせるくらいの体力しかないのだから、仕方がないんだろうね。 そのあと朝食を食べて、今に至る。でもやっぱり深爪のところが少し痛い。
 
ちくしょう、早く爪が伸びないかな。
 

2回目の入院時、覚え書きのメモーポンコツ日記

3月20日 16時14分

退院が、明後日に決まった。単純に嬉しい。 前回2ヶ月たっぷり入院したことに比べれば、今回の2週間あまりの入院は短く感じた。ただ抗癌剤の影響で舌が痺れが続いてるのが気になる。

 

売店で、抹茶のお菓子と醤油せんべいを買って食べた。とにかくびっくりするくらい食欲が戻ってきたので、買い食いばかりしている。小学生かよ!

 

 

 

抹茶にハズレ無しと娘がよくいうのだけれど、この抹茶菓子はちょっとパサパサしていて食べると口の中が乾燥するのでイマイチ。

でも醤油せんべいは、美味しすぎ!ついついつまんでは、ボリボリ食べてる。

  

しかも嬉しいことに、以前のようにお腹が痛くならない。まぁ定時に飲む痛み止めは飲んでいるけどね。

この食欲が続くなら、デタラメに落ちてしまった体力も戻るかもしれないと希望を持った。でもぬか喜びはしたくないから、あくまで体力が戻るかも?にしておく。

なんとなくだけど、腸の消化力があがってるんじゃないかな?それなら 少しでいいから、カフェオレとかも飲みたいよ。だって病気になったから諦めたことが、山のようにあるんだから…。せめて食べ物くらい好きなものが食べたいと思う。

当然体のケアはするよ。でも好物の角煮もつくって食べたいし、パンも焼きたい。お好み焼きも食べたい。

そういえばかぎ針でマフラーを編んでいたけれど、入院したので途中で中断してしまった。もうマフラーの季節は終わってしまったけれど、今年の冬の私は編みものができるのだろうか?

できれば娘のために、何かしら編みたい。すぐ要らなくなってもいいから、かたちのあるものを残してあげたいな。  

 

30歳になった娘(現在21歳)に、私は会えるのかしら?正直のところ、自信はあまりない。だから私が確かに存在したという証拠を、山のように作っておきたい。

 

なんだかずいぶん感傷的な文章になってしまったけれど、たまにはこんなポエ厶な文章も、いいんじゃないかな。