ところでロマンチックを知らせる回覧板は、いつごろ回って来るのか

現実主義な私が日々心に浮かぶことを、ゆるゆると書いていく

私の爪は、あんまり伸びないーポンコツ日記

深爪してしまった足の爪の伸びが悪い。それは私が抗癌剤での化学療法をしているからだ。

がん患者の私は化学療法のため、抗癌剤のたっぷり入ったボトルを首にぶら下げている。右肩に埋め込んであるcvポートという体に直接点滴ができる装置を使って、ボトルに入っている抗癌剤を体に入れていくというわけだ。

ところで抗癌剤はがん細胞だけではなく、健康な細胞も破壊してしまう。ばかなのかよ、抗癌剤

その抗癌剤の攻撃の影響で、私の皮膚は乾燥してぼろぼろになってしまった。ぼろぼろになった皮膚は、当然のごとく痒くて仕方がない。

対策として、病院で皮膚を保護するクリームを処方してもらい、体中にぬりまくった。そうしたらかなり痒みがよくなったので、ほっとした。

皮膚はなんとかなったけれど、爪はすぐ伸びない。抗癌剤の副作用で、爪も爪の周りの皮膚も弱くなるのだそうだ。だから爪はなかなか伸びなくて、深爪したところがずっと痛い。
病気する前は、こんなではなかった。抗癌剤の攻撃を受けた私の健康でなくなった細胞は、うまく爪を伸ばせない。 抗癌剤治療のための薬が入っているボトルは、2週間おきに3日間首にぶら下げて、体に薬を入れていく治療している。
3日目の朝、目を覚ました私は布団の中で、ふとボトルの存在に気がついて、"なんたろうな?これ "と思った。 まぁ抗癌剤が入っている薬のボトルなんだけれどさ。わかっているのだけれど、それでもなんでこんなもの私の首にあるのかなって、今日はなんとなく思ってしまった。 ま、そんなこと思ってもどうなるわけでもない。朝ということでとりあえず起きて部屋のカーテンを開け、ベランダの窓を開けて外に出ようとして、やめた。 私は毎朝ベランダに出て、朝の光をちょっとだけあびることを習慣にしている。
でも今日はなんとなく、ただなんとなく陽の光が眩しすぎた。

もうそろそろ初夏といってもいいくらいの強い光に、一瞬心が負けたんだと思う。 ボトルを下げている私には、初夏の太陽はあまりに強かった。ボトルをぶら下げている私は、弱々しいステレオタイプのがん患者そのものだ。 なんでそう感じたのかはわからない。
爪すらなかなか伸ばせない自分は、明るいベランダに居場所がないような気がした。それこそ気のせいなんだけれど。 でも、朝からなんだかいたたまれないような気持ちがしたのは確かだった。仕事してないから、ヒマだし。 まぁ仕事どころか、今は日常生活をなんとかこなせるくらいの体力しかないのだから、仕方がないんだろうね。 そのあと朝食を食べて、今に至る。でもやっぱり深爪のところが少し痛い。
 
ちくしょう、早く爪が伸びないかな。