ところでロマンチックを知らせる回覧板は、いつごろ回って来るのか

現実主義な私が日々心に浮かぶことを、ゆるゆると書いていく

好き=才能か?ー「プチクリ」

「あなたの中に、多くの才能がねむっている」という、なんとも耳に優しいコンセプトて書かれた、オタキングこと岡田斗司夫先生の本の感想です。彼が2005年に出した「プチクリ」を最近読み返しました。

 

ちなみにプチクリとはプチ・クリエイターの略。プロじゃないけど、楽しんで、自分からクリエイトしている人のことを、そう名づけているとのこと。なんか言葉の響きがこそばゆいのは私だけ?

実は私、彼のユーチューブが大好きで、登録して切り抜き動画までせっせとみております。

 

好きは才能か???問題

いやそんなに単純ではない、、、と思いつつもゴニョゴニョ言葉少なくなる私。

 

クリエイターになりたい!というひとは、性別。年齢関係なく、山のようにいると思います。そんな多くの人々に向けて、実にうまいことまとめてあるというのが正直な感想ですね。

岡田さんは、2005年から大阪芸術大学の「キャラクター造形学部」で教授を勤めているとのこと。そこでの講義の初日、

岡田さんは「150人生徒のうちで、プロのクリエイターになれる人間はせいぜい3人」と学生に言います。つまり残りの147人は、4年間真剣に頑張っても、憧れのクリエイターにはなれないと分かってしまうそうです。

プロ・クリエイターになれるなら、幸福なのか?と彼は問う

岡田さんは本の中で、「人生を楽しく過ごすこととクリエイターになることは、イコールではないし、落ち着いて周りを見渡して」とプロ志望者に呼びかけます。

じゃ、具体的には何をどうすればいいのか?

岡田さんは、

1.「わかること・興味があること=才能がある」「興味がない=才能がない」と定義2.大き目の白い紙(A4以上)に、「自分が好きなこと」「興味があること」「お気に入り」などを書き出す

3。書き出した中で、全体を見て「表現できること」をマーカーで囲う

このスリーステップを経て、自分の才能を可視化、見えるようにするのだと述べています。とにかく定義とやり方がわかりやす!

でもここまできて、読者のとって無視できない問題は、お・か・ね。これに関しては、お金を稼ぐかどうかよりも、大切なのは実際にクリエイトすること、と言う感じでふわっとまとめた印象ですね。

好きは才能か???問題再び

本の中で、「好き=才能」という定義で話が進んでいるので、何かを好きなことは才能があると言うことなのかどうか?という本を読む前の私個人の疑問についてです。本の目次や章立てには、自分の好きなことを才能があるとしているので、そこはつまづく部分ではないという結論に達しました。

なーんか耳あたりが良すぎて上手い詐欺師にだまされたように気がしないようなそうでもないような気がするのですが、ユーチューブを見ている際でも岡田さんのちょっとうさんくさい話の進め方が実は嫌いではないため(そもそもチャンネルのタイトル名が「サイコパスの人生相談」なので)、本そのものは楽しく読みました。

クリエイティブという言葉やクリエイターという職業は、定義づけや扱いが難しい。でもとりあえず自分の興味があること、できること、できそうなことをやってみようと呼びかけるという意味では、良書といえるのでは?