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現実主義な私が日々心に浮かぶことを、ゆるゆると書いていく

現実逃避をする話ー百鬼夜行シリーズ「絡新婦の理」

仕事に関して決めなくてはいけないことがあり、プレッシャーに耐えかねているために読書に逃避。そしてそんな私にぴったりな本というと京極夏彦氏のこれです。

 

文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)

文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)

 

 実際は分冊で読んだので、4冊になるのですが。

蜘蛛の糸のように張り巡らされた計画に沿って全てが動いている。そのことに気づいたものはただ一人というミステリー小説です。とにかく京極さんの本は、読んでいる間は別世界にいることができる。

小説を読むことはそういうことだろうという人もいるでしょうが、例えば京極さんの本の中でも人気なこの「百鬼夜行シリーズ」は、登場人物の魅力もさることながら、京極さんの博覧強記を思う存分味わえることでも私の中では特別な本でもあります。そこが嫌という人もいるけれど、私はそこが好き。

この「絡新婦の理」(じょろうぐものことわり)は、実は最初に犯人を示唆するシーンがあって、そのシーンに至るまでの長い長いある一族の物語が語られます。日本の民俗学と西洋との係りなど、さらっっと読むだけだは頭がこんがらがってきてしまう。(ユダヤ教? カラバ?もう何がなんだか........)

実は前にも読んでいるのですが、京極さんの本は長くで厚いのに(この本は1000ページ超え!)「あー終わっちゃう、残念」と勿体無くて仕方がないのです。

 

今回もうっとりでした。この調子で「巷説百物語」シリーズとかにもいってしまいそう。私はあのシリーズの「続巷説百物語」の中の「死神」から「老人火」に至るまでなんかは、「こんな話を読まされても何て言えばいいのか......」という読んだ人にしかわけの分からない感想をメモしてあります。(これは滅茶苦茶に褒めている)

 

京極夏彦様、どうかどうか「百鬼夜行シリーズ」の続きを出して下さい。なーんて今回も願いつつ、読了。

 

yuriyuri.hatenadiary.com

 

 

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