ところでロマンチックを知らせる回覧板は、いつごろ回って来るのか

現実主義な私が日々心に浮かぶことを、ゆるゆると書いていく

明け方に見る夢

 

夢見る隙間

夢見る隙間

 

 

夜更かしするのが好きだ。休みの日の前には夜中どころか新聞屋さんが配達に来る時間まで起きていることもある。

やっとのことで布団に入った私は少しウトウトする。そして必ずカーテンの隙間に何もいないことを確かめてから眠る。

 

これは実家にいる時からのくせで、多分実家泥棒が入った時に死んだ父親が何一つできずにおろおろしていただけだったことの影響だと思う。泥棒自体とは鉢合わせることもなく、裏口から入ったのが分かって、とられたものも実は特になかったらしい。貴重品がその辺に見当たらなかったせいもあるし。

でもその時「もし2階の私の部屋に強盗が入ったとしても父親はやっぱりおろおろするだけなんだろうなー」と思ったのをなんとなく覚えている。(彼は基本おろおろするか、叫んでいるかの人だった。墓の中ではどちらもしなくていいから、さぞ安らかな気持ちだろう)

今その父親も死に、実家から遠く離れた場所に住んでいるけれど、なぜか昔の習慣だった一回ウトウトするけれど一度起きて、窓のところに誰かがいないのか確かめるが復活してしまい、実は本人も理由が分かっているだけにいろいろ切ない気持ちがした。一種の脅迫神経症かもしれない、調べてないけれど。

 

でもある日これは私の入眠儀式だと思うことにした。多分私は今でも心のどこかで何か怖いことや恐ろしいことがあったら助けてくれる誰か(少なくとも死んだ父親ではないし、生きている母親でもない)を求めているんだろう。でも大人になった私はその怖いことや恐ろしいことがあったら助ける人の側になったということだ。理解はしているが、もしかしたら心のどこかが納得していないのかもしれない。

 

とはいっても大人になったので、夜更かししても怒られないし(笑)、次の日寝坊しても大丈夫なので、今日も遅くまで起きていて、ひっそりと眠る前の儀式を行い、新聞屋さんの頑張る音を聞きながら眠ろう。大人になるっていいよね

 

理由が分かっていてもどうしようもないこともあるし、何か病名をつけて安心したい気持ちがないわけでもないけれど、過去がそれで変わるということもない。人と比べて変な部分があるから自分に対して失点をつけてしまうより、「新聞屋さん、頑張ってるな」ということにした方が大人っぽいしちょっとカッコいい感じもするので、そうすることにした。まあ十二分に大人の年なんですけれど。

 

yuriyuri.hatenadiary.com