ところでロマンチックを知らせる回覧板は、いつごろ回って来るのか

現実主義な私が日々心に浮かぶことを、ゆるゆると書いていく

本当は何が起こっているのか?

一体何が起こっているのか?

ちょっと遅いけれども

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これは何が起こっているんだろうというのが今さらながら気になってしまい、自分なりにいくつかの記事を読んだりしました。要はデータの転用」ということが問題になっていて、問題の現場の代理人が関わった41件のうち10件以上、データの転用が行われていたとのこと。

つまり旭化成が違う地盤のデータを転用していたということが発覚したわけですね。どこがそんなことをしたかというと、旭化成の子会社だそうです。

 

マンション問題といったら、2005年11月に表面化した姉歯一級建築士による耐震強度構造計算書偽装事件(「姉歯事件」)があったことが連想されますが、今回起こったことは、この事件よりも悪質らしいです。なぜならば姉歯事件の際は、施工段階で工事の質を落とすことで採算を確保しようとしたのですが、今回はもう、土台の地質に打つ杭そのものが何本か地盤に届いていないからです。つまりそれ以前の段階での手抜きということですね。

なぜそんなことが起こるのか?

人手不足。工期に余裕がない。下請にいけばいくほど全てがジリ貧となっていまい、とにかくマンションを決まった工期内で完成させて受け渡すのが精一杯らしいです。そしてそれら一連の出来事は、建設業界では「よくあること」なのだそうです。

 

 そして本当は何が起こっているのか?

なぜ私がこの事件にひっかかりを感じたかというと、「責任」という言葉が独り歩きをしているように思えたからです。事件の詳細や国土交通省の今後の対応は、ニュースの続報を見ていくことでわかるでしょうが、一体誰が?どう責任をとってそのゴールというかおさまりどころはどうなるのか?ということが猛烈に気になるのです。

姉歯事件」の時は、変な話建築士姉歯という事件の顔がありました。でも今回の出来事には明確な顔という顔がない。現場代理人がいるじゃないかというけれど、彼はあくまで下っ端であり、事件の責任者ではないでしょう。事件の全容が見えてくればくるほど焦点がはっきりしなくなってきて、素人では持ちにくい上に妙なところに跳ねてしまうラグビーのボウルみたいに、責任というボールを増えていく登場人物たちがヘタクソに投げ合っているようにすら感じます。

それが非常に勝手ながら、私が抱いた事件の印象です。

2005年の「姉歯事件」から10年たったら、事件の輪郭もはっきりしない、責任者もはっきりしない、被害の全容もはっきりしない事件が起こりました。そのことが本気で恐ろしいと感じます。

どうやら東京の江東区の学校でも、データ流用があったそうですが杭は大丈夫なようです。とにかくまだ全部が分かっていないということがどういうことなのか、そしてこれからも起こるであろう、責任者のはっきりしない顔のない事件を少しでも多面的に見るためにはどうすればいいのか、もしかして途方にくれている時間もないのかもしれません。