周りをぐるぐるするだけについての話
雨が降るたび、寒くなっていく季節が来た。
微妙に寂しくなるような、ならないような…。
変な印象を受ける本を読んだ。
何だったのか?とタイトルにあるわりには、論点がはっきりしないまま終わってしまう。クリスチャン・ラッセンが、美術的には認められていないのだけは理解できた。
この本にラッセンについての文を起稿した人々は、素人の私からすると、分かったような分からないようなことばかり書いている。
ラッセンは一般の人々にとって、手を出しやすいのは確かで、ラッセンのイルカの絵なんて、誰しもどこかで目にしているだろう。
美術、特に現代アートに携わる人々は、ラッセンのことがどうにも気にいらないようで(確かにアートというには、あまりに分かりやすい)、皆でラッセンの周りをぐるぐると周っているように思えて仕方なかった。
美術として価値があったとしても、知識があんまりない人にしたらわりーと怖いし。
何のジャンルについて書くにしても、好きなものについて書くより、嫌いなもの、もしくは苦手で受け入れ難い部分を持つものについて自分の感じるモヤモヤ感を他人に分かるように説明するのは、非常に困難であるらしい。