ところでロマンチックを知らせる回覧板は、いつごろ回って来るのか

現実主義な私が日々心に浮かぶことを、ゆるゆると書いていく

嗤う20世紀ー橋本治と私(上)

連休中ということで、ちょっと(と言うか、かなり)大きく出てみた。

一応こんな心意気で。

で、橋本治と私ということなのだが、前回書いた通り、とにかくハマリまくって彼の本ばかり読んでいたことがある。

桃尻娘 (講談社文庫 は 5-1)

桃尻娘 (講談社文庫 は 5-1)

青空人生相談所 (ちくま文庫)

青空人生相談所 (ちくま文庫)

など、いわゆる有名どこの本から

人はなぜ「美しい」がわかるのか (ちくま新書)

人はなぜ「美しい」がわかるのか (ちくま新書)

二十世紀

二十世紀

この辺や

橋本治と内田樹

橋本治と内田樹

最近ではこれとかも

とにかく橋本治の名前がつけば、せっせと読んでいた。

まるで私が読書家みたいだが、勿論そんなちゃんとした感じではなく橋本さんの本だけは読んでも読んでも彼の全体像というか、輪郭みたいなものがつかめないからだ。

私は、気に入った作家を見つけると、とにかくひとしきり、その著書ばかりを読みまくる。そして「まぁ、こんな感じの考えの人だろうな」と自分なりのその人像を思い浮かべることができるようになると、失礼ながら飽きてしまう悪癖を持ってる。そうなると新刊が出たとしても何となく読まなくなってしまうことがある。

ゆえに“残る人”の方がまれで、守備範囲がだだっぴろい(というかよく分からない)橋本さんはその一人だ。

例えば「自分が選ぶなら絶対読まないであろうジャンルの本」というものが、誰しもあると思うが、私は

風雅の虎の巻 (ちくま文庫)

風雅の虎の巻 (ちくま文庫)

「三島由紀夫」とはなにものだったのか (新潮文庫)

「三島由紀夫」とはなにものだったのか (新潮文庫)

この辺は、橋本さん以外の人が、どんなに素晴らしい内容の本を書いてもおそらく手に取らないと思う。しかしこれらの本を“とりあえず読む”ことによって、私自身ちょっぴり、古典に対する興味が生まれたわけだ。ゼロどころかマイナスの興味しかない人間を少々といえどもプラスのところに引っ張りあげるのは、ものすごい力技がいると思う。


橋本さんは「自分は20世紀の人間で、21世紀に自分は老いて死んでいくのだから、20世紀の決算は自分なりに決着をつけるけれど、21世紀は21世紀を動かす人たちが頑張っていくべきだ」という意味のことを書いていて、なるほどなぁと思わされた。大人になることと、大人とは何かということと、老いていくとは何か、まで見せてくれる人なのだ。

例えば、世の美魔女ブームに文句を言いたいわけではないが、年を重ねていく上で、普通に感じがいい人とかを目指すのは志が低いのか?若さや美しさをキープすることを目指すことは当たり前なのかと引け目を感じてしまう時には、橋本さんの本を読み返したりしてる。



なんか終わりそうもないので、とりあえず一旦休憩。

リカちゃん LF-06 ゆめみるベッド

リカちゃん LF-06 ゆめみるベッド